米アマゾンが美術品市場に参入か

 オンライン取引大手の米アマゾンが、美術品オークション市場に参入すると、米専門紙が伝え、美術業界からは「本と同じようにはいかないぞ」というような反対意見が出るなど、ちょっとした波紋を呼んでいる。


クリスティーズ(1965年、ロンドン)
 美術品の販売においては現状では、サザビー、クリスティーズの2大オークションが大きな力を持っている。ただ、事の発端の背景には、2社の美術品入札においても、オンラインによるものが急速に拡大しているという事情がある。

 クリスティーズは昨年の販売額が62億ドル。そのうちの約27%が、オンラインからの入札だったというのだ。

 たとえば、昨年出展され入札された、故エリザベス・テーラーのコレクションなどもオンラインによるものだったことが知られている。すでにこうした単体でも価格が100万ドル超えの作品の商いが実際に行われている現状は見逃すことはできない。

 また、先日は故スティーブ・ジョブズ氏設計によるコンピュータがオンラインオークションにかけられてことも発表されたばかり。今後も話題の出品がオンラインで増えていいそうだ。このように、オンラインへの流れはあらがうことは難しいようだ。

 そうなると、昨年売上高161億ドルをあげたアマゾンもプレーヤーとなる可能性は出てくる、と見ても当然か。

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