米二大投資家、「ピー音」連発のTV論戦から半年

 どこまで放送の体をなしていたのかはともかく、10年以上前の取引から来る因縁がきっかけ。2003年にアックマン氏のファンド運用会社「ゴサム・パートナーズ」が保有する株式を巡って、アイカーン氏のファンドが取引をすることになっていたが、アイカーン氏側に契約に不履行があったという。

 アイカーン氏が仲直りを持ちかけたともいうが、それは実現せず、2人の仲はその後も修復していない。

 そこに、昨年末にアックマン氏が、ハーバライフ株を空売りし、世間にそれをアピールしたことを、アイカーン氏が批判し戦いが再燃していた。この時点では、アイカーン氏はハーバライフ株を購入していたが、明らかにしていなかった。アイカーン氏はその後は、ハーバライフを褒めちぎるという、ライバルとは逆の言動を取ったことは説明するまでもない。

 それまでは、40ドル台後半から50ドル以上だった株価だが、1株=24.24ドルまで下げた。その後は50ドルを超えており、空売り前の水準まで完全に戻っている。

 アイカーン氏は1400万株以上をオプションで取得している。売り方のアックマンが負けて、買い方のアイカーンが勝ったことになる。大儲けさせてくれた男に、もう怒る必要はないということか。

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