中国贅沢品価格指数が過去最低に

 胡潤研究院は今月、「2013年中国富豪消費価格指数」を発表した。これによると、過去一年で、富豪消費価格は平均して1.52%増加したが、過去7年で最低の伸び率となった。


 富豪消費価格指数は、豪邸、高級車、時計、装飾、タバコ、酒、教育、旅行など9種類77品目、富豪の生活に関連する商品の価格が調べられる。

 胡潤研究院によると、中国では過去数年間、富豪の数が増えるとともに、贅沢品価格の上がりようは凄まじかった。昨年2012年は、過去最低の伸び率となったが、それでも4.94%増。今年はまるで停まったかのような水準だ。

 特に下げ幅が大きかったのは酒類。昨年まで7.84%と値上がりを続けていたが、今年に入って逆に1.85%値を下げた。例えば、中国で人気の高い茅台酒は最高価格2万元(約32万円)から、17580元と14.58%の下降。ワイン等も最高価格37.4万元(約600万円)から31万元(約500万円)と17.86%の値下がりとなった銘柄もある。

 また、金や宝石類も5%以上の下降となった。

 胡潤研究院は、中国経済の減速も原因だが、習近平総裁が押し進める、通称「贅沢禁止令」の影響が大きいと見ている。官僚の贅沢を禁止し、汚職の摘発をして、国民の不満を取り除こうというもので、かなり大きなスケールで実施された。今では、大都市の高級レストランなどが、次々に閉店に追い込まれているという。今後も、中国の贅沢品市場は厳しい状況となりそうだ。

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