日本人「タックスヘイブンリスト」、実は大したことない?

今回はタックスヘイブンの「上級者」ではない


 「シンガポールのプライベートバンク(PB)から漏洩した可能性が高いでしょう」という。それというのも、英領バージン諸島(BVI)、クック島を使っているケースが数多く見られるためで、シンガポールのPBが半ば手続きを簡素化するためのパッケージ化として、BVIなどを使っているケースが多く、一般的にはシンガポールのPBが起用しているものと見られている。

 「(タックスヘイブンに)手慣れた人たちではなく、PBとの取引で勧められた人も多いのではないでしょうか。香港やシンガポールはBVI経由が多いため、いつかバレるとは思っていましたが…」(同)。

 日本などの東アジア、東南アジアなどはタックスヘイブン、オフショアと言えば香港、シンガポールを使う傾向が強いために、いっせいにバレたと言えるのかもしれない。逆に手慣れた人たち、いわゆるタックスヘイブンの「上級者」には、あまりお勧めはされていないともいう。

 また、リスト掲載者の自宅の様子からも、豪邸は数少なく、実際には普通から少しアッパーと思われるものが多かった。マッキンゼーの調査によると、タックスヘイブンにある現金の溜まりは約21兆ドル(約2100兆円)とされる。

 しかし、巨額の資金が動いているというよりはどちらかと言えば、数百万円~数千万円クラスの金額ではないかと考えられる。

 約450件の中では、東京が206件、大阪が24件で約半分を占めた。しかし、北海道をのぞいて地方にも広く点在しており、中には離島などもあった。

 では、実際にどのような人物なのか、東京都内で当たってみた数十件のうち、何件かを取り上げてみる。

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