今週の週刊経済誌ランキング第1位あ「週刊東洋経済」。今週はお盆前の合併号で、どこも分厚い特集を組んだ経済誌。だが、夏休みに読むべきテーマを眺めてみると共通するのは「切実さ」。経済誌にも生活感が相当生活感が増しているようだ。「相続」「マンション修繕」などなど。
◆1位 週刊東洋経済 中国「逆回転」/マンション大規模修繕 完全マニュアル
第1特集「マンション大規模修繕 完全マニュアル」は、6月8日号「マンション時限爆弾」で扱った内容を、管理・修繕に絞った形。前回の特集が好評だったか。国内マンションの3棟に2棟が「修繕適齢期」だという。昨今問題の老朽化するインフラ修繕と並ぶニッポンの課題だ。
15年、20年、25年、30年と5のつく年で修繕の節目を迎えるが、特に30年目には給排水管の取り換え、ガス管の取り換え、配電盤の取り換え、エレベーター部品の刷新などが重なって相当額の出費となる。さらに、将来的な消費増税が加わってくれば、修繕積立金が足りなくなるという事態も想定される。個別のマンション、理事会の取り組みなどの例が紹介されている。
◆2位 週刊エコノミスト 世界経済「出口」の後
同誌は最近、マクロもので飛ばしている。「マネー大逆流 出口と中国」(7/16号)、「新興国投資の終わり」(7/23号)、「機関投資家の正体」(7/30号)、そして今週(8/13・20合併号)の特集、「世界経済『出口』の後」だ。
同誌のタイトルを追うだけで、米中で、あるいはグローバル金融界で阿吽の呼吸で合意されたであろうシナリオが見えてくるようだ。
◆3位 日経ビジネス 2013年版 アフターサービスランキング
恒例特集の「2013年版 アフターサービスランキング」。1万7075人の有効回答を集められるネットワークにいつもながら感心する。
今年は証券会社部門が新設され、既存部門でも5つのトップが塗り変わる結果となった。アフターサービスから企業はどのように見えるのだろうか。まず、初調査の証券会社部門。1位松井証券、2位マネックス証券と5位までネット証券が独占した。
◆4位 週刊ダイヤモンド 相続税対策の落とし穴
2010年は病院。2011年は介護。2012年は相続。今年は昨年に引き続き「相続税対策の落とし穴」を特集に持ってきた。といっても、昨年より特集の重みは増している。2015年1月1日に税制改正が行なわれることが決まったからだ。これにより、今までの相続税対策では効力を失うものもあり、課税対象者は増え、首都圏の持ち家に住む者なら検討が必要だ。
「変わり始めた相続節税」では、都内の億ションの売れ行きがいいが、相続対策でシニア世代が購入しているのも背景にあるのだとか。税制改正で変わりつつある節税対策を、メインとなる不動産を中心にタイプ別に解説する。以下、「贈与は最大の相続税対策」、「”争族”回避の相続術」も、心構えとして読んでおいても損はないだろう。