任天堂の岩田聡社長「辞任公約」反故にウソツキの声も

ファミコン30周年に正念場迎えた

 「会場では、『辞任を示唆しているのか』と念押しの質問も出たが、岩田社長は『コミットメントということでご理解いただけるはず』と返し、未達だったら引責辞任するとしか聞こえなかった」からだ。

 岩田社長は総会で「今やるべきことは、計画達成のため努力すること。達成できなかった場合を考えることではない」と繰り返しているが、こうした逃げ腰ぶりに「社長はウソつき」とブログに書き込んだファンもある。

 7月15日には、ゲーム業界の流れを変えた同社の家庭用ゲーム機「ファミリーコンピュータ(ファミコン)」の発売から30周年を迎えた。ファミコン以来の好業績により、任天堂の自己資本比率は88.6%にも達し、仮に3期連続で営業赤字になってもうろたえる必要はない。「スーパーマリオブラザーズのマリオや、ポケットモンスターのキャラクター商売だけでも、何年も食べていくことができる」(アナリスト)とみられ、企業としての存在にゆるぎはない。

 だが、ファンの評価は業績だけではない。「公約が達成できずに岩田社長が続投したら、もう任天堂のソフトは買わない」(30代男性)という声もある。岩田氏の社長就任から12年経過となる2014年は、任天堂にとっても社長にとっても正念場となりそうだ。

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