以前より金持ちになりにくくなった中国

 中国では、以前ほど簡単には富豪になれなくなっているようだ。


 胡潤百富とメディアグループMナレッジが発表した最新のレポートによると、世界第2位の経済大国となった中国が、長期的な景気低迷に直面する中、富豪人口増加率も、過去5年で最低の伸び率となっている。

 2012年末までに、個人資産が1000万元(約1億6000万円)の富豪の数は105万人で、前年比3%の増加率。個人資産1億元(約16億円)以上の富豪の数は6.45万人で、増加率は2%だった。前年のレポートの増加率は、この2倍の伸びとなっていた。

 富豪の間でも中国経済の将来に対する不安感が広がっている。

 「この先2年間の中国経済に自信を持っている」と答えた富豪は、調査対象となった551人のうち25%だった。この割合は、昨年に比べて3%減少、2010年と比べて、半分に落ち込んだ。実際、今年4~6月期の実質経済成長率も前年同期比7.5%と前四半期を下回るなど、先行き不透明だ。

 この10年間、中国では、起業家の成功ストーリは良く目にするニュースの一つだった。急速な経済成長に伴って、多くの人が金持ちになった。ある調査では、既に1300人に一人が億万長者だという。

 ところが、富豪になっても良い事ばかりではないようだ。今回のレポートでは、初めて富豪の「幸福感」が調査された。それによると、30歳以下の富豪の幸福感は、上の世代に比べて明らかに低かった。同時に25%の富豪が健康状態に不安を抱え、三分の一をこえる人が、運動不足だと答えていた。

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