5億円トレーダーから懲役4年の転落人生(石田高聖被告)

歯にダイヤモンドを入れた青年

 「耳にピアスをして、歯にダイヤモンドを入れていたり、とにかく派手だった」

 逮捕前の石田被告を知るという、ある億トレーダーが初めて会った時の印象をこのように語った。また、会社を経営していたり、新宿区で高級クラブを経営していた、とも吹聴していたという。良い意味で世間のデイトレーダー像を覆したルックスで、メディアに寵児として持ち上げられたことも納得できる。


 早稲田大学に在学中からトレードを行い、10年ほどで資金を1億円以上にさせた。最終的には資産を5億円以上にしたとして、著名なトレーダーとしての地位を築き上げたのだった。とにかく、マネー誌に出ない月はないくらいの露出の多さだった。自身の書籍も数冊出版し、かなりの話題に上ったものもあったという。

 また、別の投資家は「1回会って適当に話を合わせた気がするけど、キンキラキンのアクセサリーをジャラジャラ付けていたり、あまり好きにはなれなかった。ちょっと避けたいタイプで、浮くだろうね。有名人だけど、トレーダーの中で親しい人がいるとは聞かない」と話す。

 デイトレーダーは見かけは普通、もしくは地味目な人も多く、また、投資顧問の経営や芸能プロダクションの経営に乗り出すなど、トレーダーの中では孤立? していたようだ。

 石田被告は、日本国内にとどまることなく、タイにコンドミニアムを購入し移住。投資顧問業の免許を持たずにアドバイスを行ったことで、投資顧問業法違反の疑いで逮捕されたこともあった。この時の会員数は100人以上で、入会金10万年、毎月10万円以上の会費を取っていたという。

 見た人はみな、派手という石田被告。一審では茶髪・ロン毛を通したが、しかし、何と控訴審では一転して、髪を丸刈りにしてまるで別人のような姿で公判に臨んだのだ。

 何があったのだろうか。

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