「ワーキングマザー」と「女性昇進バブル」木曜日からでも間に合う週刊経済誌ランキング

 今週の週刊経済誌ランキング1位は、ワーキングマザーを特集した「週刊東洋経済」。何と4誌のうち2誌が働く女性を取り上げるという一致を見た。東洋経済と日経ビジネスだが、特集の趣旨としては少し違いはあるものの、日米の代表格として登場させた人物は同じだったということ。これが少しい面白い。

 ◆1位 週刊東洋経済 ワーキングマザー


シェリル・サンドバーグ氏
 「働く女性」にフォーカスしてきたが、日経ビジネスとちょっと趣が違う。特集タイトルは「ワーキングマザー」。つまり、働くお母さんスポットを当てたのだ。

 女性の年齢別有職率の統計では「M字カーブ」が存在する。30代から10年間ほど有職率が低下するのを表した言葉だ。日本ではまだまだ、仕事と子育ての両立はできていない。そこでワーキングマザーから社会を見る、というわけだ。問題点も取り上げている。

 フェイスブックCOOのシェリル・サンドバーグ氏、DeNA取締役ファウンダーの南場智子氏の2人にインタビューしているところが、日経ビジネスと同じだった。

 ◆2位 日経ビジネス 女性昇進バブル
 安倍首相の成長戦略スピーチで出た女性の力の活用。それ以降、各企業で数値目標が打ち出されるなど、女性の昇進が「数値目標バブル」の様相を呈している。そんなわけで、「女性昇進バブル」と題した特集を掲げた。

 特集では4つの実話をあげる。女性部下へのイジメ、男性差別、ロールモデル、制度ぶら下がり。性の違いや新しい事例による弊害など過去の施策によって引き起こされたと分析する点がおもしろい。

 例えば、2004年5月17日号で同誌は「とにかく女性支援制度を充実せよ」と提言したが、これが制度ぶら下がりを生んだと関連づける。日本は数々の施策を打ち、多くの企業が横並びで同じような制度を打ち出した。この「ウチはやってますよ」的な制度がかえって仇となり、女性進出を遅らせたと分析する。

 ◆3位 週刊ダイヤモンド 人気医療の罠
 いわゆる「自由診療」だの問題点を、「人気医療の罠」として徹底取材し、紹介している。

 罠と書けば想像はつくだろう。そもそも自由診療とは、公的医療保険制度の枠外の診療。新薬や最先端の医療などは保険適用されない。最近になってトラブルの発生も問題視されている。自由診療の選択肢を選ぶ際は、その治療がどれほどの科学的根拠があるのか、見極めが肝心だと同誌は指摘する。

 ◆4位 週刊エコノミスト 本当に強い株・投信
 ありきたりな感じがするが、内容は第1部・日本株編と第2部・海外&投信編の2パートでの構成。これからの局面で力を発揮するであろう、株・投信を色々な角度で紹介する企画。
取り上げられている一例が「バブル期の高値銘柄に好機」というもの。バブル期に高値をつけた後、長期にわたって高値を上抜けない銘柄と予測する。

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