いまさら東京は安全と言われても…、東電の幻の計画も明らかに

 遮水壁を建てることで地下水の流れが止まる。そうなると、建屋地下にたまっている汚染水と、地下水との水位のバランスが崩れて、汚染水が外に漏れ出しやすくなるということが懸念されていたからだ。東電は、建屋地下の汚染水の水位を地下水よりも約1メートル低くなるように管理しバランスを取ってきた。

 また、東電は定例会見で、この質問に対して、費用の面で断念したことは否定。原発事故直後から構想を練り、実現寸前まで来ていたものの、汚染水が漏洩しやすく
なる点を克服できそうになかったことを説明していた。

 ただし、「そもそも論」は押さえておかなくてはならない。地元記者は、「元々は高台を崩して作ったところで、地下水が海に流れていく地形だった。だからある意味ではどうしようもない、と地元の人も話している」という。


 共同通信によると、五輪の東京招致委員会の竹田恒和理事長が、国際オリンピック委員会(IOC)の委員に「東京は全く影響を受けていない」などという内容を記した書簡を送っていたことを明らかにしたという。 これを額面どおり信じて良いのかどうか。われわれの大部分が今後も日本で暮らしていくことになるのだから。

 茂木敏充経産相は、遮水壁の建設費用や除去装置のALPSの費用など、国が全額負担する方針を示しており、また政府はきょう3日、原子力災害対策本部を開催し総合的な政策を打ち出す。

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