「魂はコピーされない」スクエア 木曜日からでも間に合う週刊経済誌ランキング

 今週の週刊経済誌ランキング1位は「スクエア」を特集した「日経ビジネス」。スマートフォンに装着してカード決済を行うという端末を展開する米企業で、個人商店主でもカード決済が簡単にできるようになり、世の中を変える企業となりそう。同誌がまるまる1社を特集するのは珍しい。

 ◆1位 日経ビジネス スクエア・インパクト
 2006年に生まれた、スマートフォンやタブレットを決済端末として使えるサービスで、年間取扱額は110億ドルを越える。その「スクエア」がもたらす影響を「スクエア・インパクト」として、世の変化を描く。

 SNSツイッターの創業者ジャック・ドーシー氏が起こした企業で、今後は類似サービスが多数発生することも考えられるが、ドーシー氏は「魂はコピーされない」と言い放ったそうである。「スクエアは単なる決済機能の端末ではない」とも述べてもおり、ひじょうに発言に力のある起業家としても注目だ。

 ◆2位 週刊東洋経済 新成長ビジネス100
 以前、同誌で「起業100のアイデア」といった特集があったが、構成は同じだ。分野ごとに伸び盛りの企業が紹介される。

 ◆3位 週刊エコノミスト 堕ちる中国
 中国で深刻度が増しているシャドーバンキングの問題。実態のつかみにくいシステムであるがゆえに、どのくらい実際の中国経済に影響を及ぼしているのかが分からない。この実態を解明すべく特集を組んだ。

 シャドーバンキングは理財商品と信託商品の2種類があり、前者は満期が2週間から半年程度で5%程度の予想運用利回り。個人や企業が対象。後者は1年以上だが、利回り10%程度と高く購入者は大口の個人富裕層だ。指導層の家族も買っているので、まさかのことはあるまいと拡大した。こうして集められた資金は地方債を発行できない地方政府のインフラ開発用投資会社などに融資されている。これらが12年には9000億元(14兆6000億円)もに膨らんでいるという。これが融資先の投資が行き詰まったら、空恐ろしいことになる。この中国ショックによって日本のGDP視聴率が前年同期比でマイナス1.7%まで落ち込むという試算も。

 ◆4位 週刊ダイヤモンド ここまで減る!あなたの年金
 「100年安心!」と豪語した年金制度。豪語されればされるほど、とくに若い世代は、その胡散臭さを本能で察知しているかのように、その後若い世代の節約志向と消費意欲減退が発生したようだ。

 その年金制度、来月段階的な受給額引き下げの1回目が行なわれ、2015年4月には特例水準が解消されることも決まっている。1999年に適用された特例水準は、”厳しい経済環境下で年金を減らすのは酷”という理由で据え置かれたもので、この解消が始まる。

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