ゲイツ氏支える20年間無敗の投資会社

 ソフトウェア最大手マイクロソフトの創業者ビル・ゲイツ氏が、フォーブス発表の米国の長者番付で1位となった。資産は720億ドル(約7兆2000億円)。米国では20連覇だが、現時点では世界一位にも返り咲いている。ゲイツ氏の資産の推移を見ていくと、毎年着実な増加をしているが、そこには、20年間無敗のある投資会社の存在がある。

 まず、ここ5年間の資産総額を見ていくが、毎年5%以上を確実に上昇していることがわかる。しかもこれまでに日本円にして2兆円近い寄付や慈善事業をしているにも関わらず、資産を増やし続けているのは驚異的でもある。

2013年 720億ドル 7.4%
2012年 670億ドル 8.9%
2011年 610億ドル 8.9%
2010年 560億ドル 5.6%
2009年 530億ドル 32.5%

 ゲイツ氏のプライベート投資会社カスケード・インベストメントがある。同社はマイクロソフト本社から近くにあるといい、ゲイツ氏の資産運用を行っている。

 バフェット氏の投資会社バークシャー・ハサウェイ、カナダ鉄道大手カナディアン・ナショナルウェイ、保険会社アーチ・キャピタル、メキシコのビール大手でコカコーラも展開するフェムサなど数多くの企業の株式を保有することでも知られる。

 ここに挙げている業種は、バークシャーが好みそうな投資対象でもあり、さらにバークシャー自体も保有するという完全なバリュー投資を実践しているということになる。

 ゲイツ氏と妻メリンダ氏は同社の役員となっているものの、ポートフォリオや投資決定などの意思決定には関わっておらず、マイケル・ラーソン氏というマネージャーが投資責任者として腕をふるっている。94年に創設され、それ以来20年間でマイナスの年はないという。どうりで増えるわけだ(マイクロソフト株はゲイツ氏個人保有)。

 2位ウォーレン・バフェット氏(585億ドル)、3位ラリー・エリソン氏(410億ドル)で、1~3位6年連続で同じ顔ぶれとなった。

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