コーポラティブハウスのパイオニア・UDS

 9月27日、大阪・池田市にあるシェアハウス「アンテルームアパートメント大阪」で、他のシェアハウスでは例のないイベントが開催される。彫刻家・名和晃平氏が主宰する「SANDWICH」がアートディレクションした作品が展示されたうえ、リビングではその名和氏によるドローイングの公開制作も行なわれるのだ。主催するのは、このシェアハウスの企画、設計から運営までを引き受けているコクヨグループのUDSだ。

キッザニア東京でも企画

 「リビングやダイニング以外の共有部分を充実させようとライブラリースペースを設けましたが、最も大切なのは『アート&カルチャー』を共通項にさまざまな人たちに集まってもらうこと。そこで、新しい感性に出会える住まいを実現させようと、名和さん、SANDWICHとコラボレーションしたのです」と同社の中川敬文社長はいう。


中川敬文社長
 同社の前身は1992年設立の都市デザインシステムである。あらかじめ集まった入居予定者が建設組合を結成し、共同して事業計画を定め、住宅を取得する「コーポラティブハウス」事業のパイオニアとして知られる。また、そのノウハウを生かしてホテルなどの企画、設計、運営なども行ってきた。

 2003年に東京・目黒で開業し、日本で初めてのデザインホテルとして注目された「クラスカ」もその一つ。05年にはキッズシティージャパン(現KCJ GROUP)の筆頭株主となり、「キッザニア東京」のパビリオンの企画、設計だけでなく、出展企業の誘致から、その出展企業同士の意見調整まで幅広く携わった。中川社長が自社の特徴について語る。

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