巨人軍裏金報道の裏で行われた調査
当然、朝日から読売にも伝えられることになり、両者を巻き込んでの大事件へと発展する。ちなみに、この頃は、朝日新聞がプロ野球巨人軍の選手6人が総額36億円の裏金を受け取っていたという報道をしたことで、微妙な関係でもあった(その後、巨人軍が朝日新聞を提訴)。表向きには険悪な関係に見えたが、水面下ではこの事件の処理をめぐって協力をせざるをえなかったことだろう。
ここで、恐喝被害者Cも事情聴取を受けることになり、A、Bに陥れられそうになったとして、知り合いの弁護士を介してA、B両者と示談書を交わすなどして現金の回収などを行った。A、Bともに昨年9月に懲戒処分となり、それぞれの会社を去っている。
朝日の場合は昨年4月に、千葉総局の記者が妻を殴打して全治3カ月の重傷を負わせて、略式起訴になっている。こちらが、解雇されていないことから、平等の原則からも不当な処分であるとBは主張している。
雇用の契約が続いていれば、本来受け取るはずであった給与や賞与など、Aが約1220万円、Bが約1900万円を請求している。
この事件に発展した背景は何だったのか。訴状や、運動記者たちの証言を基に見てみる。