朝日、読売30代「恐喝記者」が会社を提訴

米独立リーグの元選手も

 まず、Aは慶應大卒で、2003年に読売新聞入社。甲府支局などを経て東京で運動部の野球担当に。Bは筑波大卒で、2004年に朝日新聞入社。福島総局、名古屋本社などを経て東京で運動部の担当になった。また、CはBと同期で04年に入社し整理部などを経て、念願の運動記者になった。

 3人の関係だが、スポーツ紙記者は「Aの野球経験は知らないが、Bは米国の独立プロリーグでも選手だったらしい。事件のあと、少しだけ話題になったけど、それ以外はあんまり聞いたことはないけど」という。全国紙記者によれば「AとBはいっしょにいることが多く、Cは取材や原稿があまり手慣れていないという感じで、AやBが叱責したり、教えたりすることがあったようだ」ともいう。

 新聞社内で運動部は傍流だが、プロ野球担当の中でもロッテ担当は傍流でもあり、前出記者は「基本、巨人か阪神を担当しないと一人前には見られないし、ロッテはその前の入門者コースだよ」という。

 A、Bともに結果的に、数百万円の目先の利益のために、お互い800万円以上の年収を棒に振ったことになる。ただ、それ以上に大きいのは、善意に解釈すれば、今後の記者としての未来も失ってしまったことだ。やはり、その重さを噛みしめたのか、古巣を相手に戦いをせざるを得なくなってしまった。

 大手マスコミ社員の不祥事は、もはや珍しいものではなくなった。しかし、今回は事件の真相よりも以前に、手を出したり、金が出てきたり、日本の二大マスコミグループの社員が起こしたとは思いたくない内容だ。

 読売新聞グループ本社は「係争中の案件につき、回答は差し控えます」とコメント。朝日新聞社は「本件懲戒解雇は、当社の就業規則に則った正当な処分です。当社の主張は裁判で明確に示します」とした。

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