中国の国慶節(建国記念日)連休に、ロンドンに訪れた中国人観光客の平均消費額は8000ポンド(約130万円)にのぼったことが分かった。観光客の他に、現地に流れ込む大量の留学生も、教育業界や飲食業界など、イギリス経済の成長を後押ししているという。
イギリスメディアによると、中国旅行客がイギリスで毎年消費する額は、既に3億ポンド(約472億円)を超えている。イギリス最大規模の空港、ロンドン・ヒースロー空港の利用者のうち、中国人旅行客は1%に過ぎないが、免税店などの収益のうち25%を生み出しているという。
彼らが好んで購入するのは、手袋や靴、腕時計や洋服などの贅沢品が主だが、最近では子供向けの食品、特に粉ミルクなどの補助食品を海外で買い求める人が増えている。また、教育面での消費額も大きく、中国人留学生がイギリスにもたらした経済効果は、800億ポンド(約12兆円)という調査結果もある。
東方からの顧客を引きつけようと、イギリス人側もあれこれと対応におわれているようだ。ある有名百貨店では中国のクレジットカードを利用できるようにした他、特別に40人の中国語通訳を配置するなど、力を入れているという。
ちなみに日本への中国人旅行客も、今年は昨年比2.3倍になったと伝えられるなど回復傾向で、人気のスポットになっている。