長者番付ゲイツ氏、マイクロソフトなくても世界3位

 ブルームバーグマーケッツが世界の長者番付を発表し、1位は総資産729億ドル(約7兆1000億円)でビル・ゲイツ氏(57)だった。上位100人の全員の資産総額は2.1兆ドルで、昨年の集計時からは増加しており、100人の資産の中央値は157億ドルとなった。

 ◆世界長者番付(氏名、資産、年齢、国籍) 
1 ビル・ゲイツ      729億ドル 57 米   
2 カルロス・スリム    655億ドル 73 メキシコ
3 アマンシア・オルテガ  619億ドル 77 スペイン
4 ウォーレン・バフェット 582億ドル 83 米
5 イングヴァル・カンプラード 503億ドル 87 スウェーデン
6 チェールズ・コッチ   452億ドル 77 米
7 デビッド・コッチ    452億ドル 73 米
8 ラリー・エリソン    410億ドル 69 米
9 クリスティー・ウォルトン365億ドル 58 米
10 ジム・ウォルトン    351億ドル 65 米
※敬称略


 先に発表されているフォーブス版と同様にゲイツ氏が1位となった。2位のスリム氏は上位10人中では唯一、資産が前年よりも減少した。ゲイツ氏は自身の投資会社カスケード・インベストメントの運用がうまく、20年間にわたって負けなしで運用するなど資産増加に貢献している。

 同社の投資方針は、3位のウォーレン・バフェット氏に近いグロースバリューで、長期にわたって強い。また、マイクロソフト株が資産に占める割合は意外にも少ない。カスケードのおかげで、今後も安泰が続きそうだ。

資産の内訳は次のとおりになる。

カスケードインベストメント 376億ドル
マイクロソフト       126億ドル
カナダナショナル鉄道    44億ドル
公共サービス        30億ドル
エコラボ          28億ドル
その他           125億ドル

 上位100人のうち男性89人、女性11人、平均年齢は67歳。長年にわたる富の蓄積がモノを言うため、男性の高齢者が中心となる。資産総額2.1兆ドルがどのくらいの規模になるかと言えば、米国政府が抱えている負債の13%分、アップルの市場価値の4.85倍などに相当する。世界のGDPで換算すると2.9%を占める。

 40歳未満はわずか2人で、マーク・ザッカーバーグ氏は29歳にして、資産は前回から2倍以上となる245億ドル(約2.4兆円)に。73位アレサンドロ・サント・ドミンゴ氏(コロンビア)と2人だけとなっている。

 日本からは2人だけで、最上位は39位の柳井正氏だった。資産は187億ドルで、前年から47.8%増加している。

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