「高収入ほど野菜食べる」が各国で証明される

 ドイツでダイエットと経済的・社会的な地位との関係を調査した論文「Dietary Behaviour and Socioeconomic Position: The Role of Physical Activity Patterns」の結果が発表され、地位が低いほど砂糖・脂肪を多く含む食品を摂取し、果物・野菜は逆に低く、さらにアルコール摂取量も多いということが明らかになった。

 これまで様々なところで同様の調査結果が出ているが、ドイツでもそれが裏付けられたこともになる。18~79歳までの男女合計6767人を聞き取り調査によって結果をまとめたもので、以下の四つのよく摂取する食品と、年齢、地域、職業、収入などの影響因子を合わせて調べた。

・砂糖を多く含む食品
・脂肪を多く含む食品
・果物&野菜
・アルコール摂取


 結果としては、教育程度が最も低いグループ男女は最上位グループ男女よりも、砂糖・脂肪の摂取が多く、またアルコール摂取量が多かった。それと同時に果物・野菜が少ないという結果が出た。

 また、その一因として、教育程度が最下位のグループは身体的な作業をともなう職業も多く、高カロリーな食事を摂取する傾向があるともしている。それは家族にも波及する傾向にあり、その子供の同じようになるという。さらに、年齢が高齢となっても、傾向はあまり変わることがないそうだ。

 ちなみに、先日、米ブルームバーグビジネスウィークが米農務省のデータを基にして、ポジショニングマップを作成している。これは、カロリーや糖分の高い食べ物、緑黄色野菜などの低カロリーな食べ物と収入との相関関係を示すものだ。

 高卒以下で低収入層は、動物性脂、米、豆、トウモロコシ、牛乳(全乳)、オレンジなどを食する傾向にある。それに対して、大卒高収入層は1%ミルク(乳脂肪1%削減)、ニンジン、ブロッコリーなどの野菜類を食べている。


ブルムバーグビジネスウィーク電子版より

 ドイツ、米国と来て、日本でも同じような結果が出ている。

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