「鉄の女」サッチャー氏の相続税逃れは8億円?

 今年4月に亡くなった英元首相のマーガレット・サッチャー氏(享年87)だが、相続資産の総額が謎に包まれていたが、その一部がこのたび、英紙ミラー電子版の報道で判明した。閣下的には500万ポンド以上(約8億4000万円以上)の相続税を逃れている模様だ。

 サッチャー氏は「鉄の女」と言われた現役時代さながら、鉄壁のガードは資産にも及んでいた模様だ。


サッチャー氏と夫デニス氏(右)
 まず、判明している不動産は、自身も住んでいたこともあるロンドンの超高級住宅街、ベルグレイヴィアのマンションは約470万ポンド。さらには、亡くなる直前に住んでいたロチェスターで使用していたマンションは1200万ポンドだという。

 前者はロンドン籍となっているものの、しかしながら、後者のマンションの方が所有名義が英領バージン諸島に登録されている不動産会社になっているのだということが新たに判明した。この会社に何らかの形で売却がなされているようだ。
 
 英国の個人の相続税は、金額に関係なく一律フラットで40%となっている。これで計算上は、約500万ポンドの相続税を逃れたことになる。

 ミラー紙は「英国の歴代首相の中では、最も相続税に恵まれたのではないか」という専門家の声を紹介している。

 これまでの調査では、シンガポールの調査会社ウエルスXによると、サッチャー氏は他にも、米国内に1600万ドルの資産を保有しているともいう。

 鉄の女はいまだ、ミステリアスな面を残し、鉄のガードを敷いている。

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