ドイツ銀行のヘッジファンドキャピタルグループが調査した業界の動向調査結果によると、ロングオンリー、ミューチュアルファンド、UTITSファンドなど非伝統的なものの運用の割が従来よりも増えており、ヘッジファンド運用会社の役割の変化が現れていることがわかる。
この調査は今年8月に行ったもので、グローバルヘッジファンドマネージャー60人を対象に調査した。運用資産総額は5280億ドル。内訳は地区別では、北米65%、奥州23%、アジア太平洋12%。戦略別ではエクイティ40%、クレジット25%、マルチ25%となった。
機関投資家は200社が対象で、25カ国で内訳は北米64%、欧州33%、運用資産総額は10~50億ドル29%、5億ドル未満44%と続いた。ヘッジファンドへの投資金額は総額約900億ドルとなった。
ドイツ銀行はキーとなる傾向として、非伝統的ヘッジファンド商品の成長を挙げる。これは顧客の需要や意識の変化によってもたらされたもので、43%が非伝統的なものに投資しており、そのうち36%がロングオンリーに投資していることがわかっている。
ロングオンリーでは、機関投資家は44%、投資コンサルタント40%、オルタナティブ30%と人気があることがわかる。ファンドオブファンズもロング28%、投資家全体でも36%とロングオンリーは最多となっている。理由としては、株高によってパフォーマンスが全体的に向上していることも大きい。
オルタナティブ・ミューチュアルファンドへの投資を検討している投資家も多く、投資を行したい理由としては、流動性、透明性の増加、低フィーとなった。
ドイツ銀行は「ヘッジファンドマネージャーは、機関投資家のソリューションプロバイダーとなった」ともしており、67%が非伝統的なファンドを求めていることがそれを後押ししている。
