転職サービスのDODAが発表した正社員の平均年収によると、年収1000万円以上は全体の3%で、平均年収では神奈川県が1位、大分県では女性の年収1000万円以上が前年の0%から2%に上昇するという現象も起きている。
この調査はDODAに2012年10月~2013年9月に登録したビジネスパーソン約10万人(22~59歳)のデータをまとめたもの。平均年収は446万円で、4年ぶりの増加となっている。アベノミクスによる景気回復が寄与したのではないかと、同社は見ている。
高所得者層を全体で見ると、1000万円以上3%、900~1000万円未満1%、800~900万円未満3%となった。そこで男性で見ると、40歳代で1000万円プレーヤーは、東京、栃木、山梨、神奈川、茨城で全体の2ケタを占めた。以下、平均年収ランキング上位の都道府県で、男性の年収1000万円の人が占める割合を見てみた。
◆年収1000万円以上が占める割合(全体、30代、40代)
1 神奈川県 6% 1% 14%
2 東京都 4% 2% 16%
3 栃木県 2% 0% 15%
4 千葉県 3% 1% 9%
5 群馬県 2% 1% 6%
6 奈良県 4% 1% 7%
7 山梨県 0% 0% 15%
8 茨城県 3% 0% 14%
9 埼玉県 2% 1% 9%
10 長野県 2% 0% 4%
総合力の神奈川県は全体の6%、30代にも1%、40代は14%だった。また、北関東や山梨、長野など東京から1~2時間圏内のところにも多く分布していることがわかる。西日本から唯一ランクインしている奈良県だが、1世帯あたり貯蓄額も2150円(全国平均1703万円)と全国トップでもあり、高所得者や資産家は多いことをここでも示した。
特に大分県は前年の調査では0%だったが、2%と急上昇し、割合では全国1位となった。大分全体で見ると全体でも18位。女性は全国8位(男性21位)と、健闘している。実は、30代では1000万円以上が5%、40代では10%が該当するなど、平均的なレベルも高い。
原因は判明しないが、公務員給与は民間に準拠するとの原則から考えてみると、大分県のラスパイレル指数(国家公務員の給与水準を100として地方公務員の水準を示す指数)は、常に100を超える水準となっている。
ただ、地方で代表的な高所得プレーヤーと言えば、医師となるが、女医比率が高いわけでもない。大分県の女性医師比率は約17%で、全国平均の約19%、東京や神奈川など20%を超える都道府県よりもかなり低い。(数字はいずれも厚労省発表)。
転職サイトという性質上、仕事に自身の投資や運用益を合わせて申告するということも考えにくく、謎は謎のまま残った。
AKB48の第5回選抜総選挙1位を同県出身の指原莉乃さんが制するなど、今後も大分県女性の活躍から目が離せない。