世帯年収1200万円以上は、外食の割合と金額が増えていることが、日本政策金融公庫が発表した「外食に関する消費者意識と飲食店の経営実態調査」の結果で判明した。また、店選びのポイントでも、「客層」「予約ができること」を重視していることが明らかになった。
これは、今年9月に、最近1年間で飲食店を利用した全国の消費者5000人(男女2500人ずつ)を対象にして、インターネット上でアンケート調査したもの。
外食の頻度が増えた割合は1200万円以上が、最も高く次のようになる。
◆支出した頻度が増えた家庭
400~600万円未満 15.9%
600~800万円未満 17.2%
800~1200万円未満 16.3%
1200万円以上 20.7%
支出額の増減でも1200万円以上の割合が相対的に高くなっている。
◆支出額が増えた家庭
400~600万円未満 11.9%
600~800万円未満 13.7%
800~1200万円未満 11.9%
1200万円以上 20.1%
また、専業主婦(夫)の世帯、つまり、夫もしくは妻だけで年収1200万円を稼ぎ出す家庭についても、夕食の頻度が低くなったり、また、自炊の回数が減少している割合も高かった。
◆ほぼ毎日自炊する割合
400~600万円未満 77.7%
600~800万円未満 76.8%
800~1200万円未満 70.1%
1200万円以上 65.6%
◆自炊の回数が減少した
400~600万円未満 6.7%
600~800万円未満 7.4%
800~1200万円未満 7.6%
1200万円以上 11.9%
また、特徴的なものとして、店舗選びの際に重視する点は、低所得層ほどリーズナブルさやコスパを重視するものの、1200万円以上では、「客層」「予約ができること」を挙げている。良い雰囲気の中で食事の時間を過ごしたいためであり、当然の結果となった。
ただ、政府・与党が、財政再建の一環として1人1万円を超える高額飲食に対して、新税を検討していることもあり、今後はこうした消費行動にどれほどの影響を与えるのだろうか。推移を見守りたい。