「餃子の王将」社長殺害事件と創業家が残した「古傷」

美人ウクライナ人妻を残して失踪の40歳御曹司の行方

 大東氏は実の姉の夫が、王将の創業者・加藤朝雄氏。その長男の潔氏の後を受けて、大東氏は社長に就任している。社長に就任する以前、さらにはそれ以降も現場の経営手腕には評価の声が多い。

 関西のマスコミ関係者は「取締役陣は全員が大東さんを中心にまとまった一枚岩でした。ちなみに新社長の渡辺さんも、大東さんに若いころから薫陶を受けた一番弟子的存在の人です。今までの路線を踏襲するのは目に見えています。前社長で創業家の潔さんに復帰の目はなく、すでに相談役に追いやられていますし、筆頭株主でもない創業家はほとんど力がありません」と内情を明かす。

 ◆加藤家の王将持ち株数と比率
加藤欣吾 151万8000株 6.5%
加藤梅子 61万1000株 2.6%
加藤ひろみ 60万2000株 2.6%
加藤潔 31万3000株 1.3%
加藤貴司 26万7000株 1.1%
※敬称略

 順当ならば40歳の加藤貴司氏が後を継いでいなければならないのだろうが、美人ウクライナ人妻を残したままで失踪しており、行方はわからないまま。2人の間にもうけた子供もいっしょに連れだしているとも見られている。ただ、それでも、創業家はみな、配当金だけで年間数千万円を受け取ることができ、貴司氏も海外などで暮らしているのではないかと見られる。しかし、警察やマスコミも貴司氏の行方を捜しているが、現在のところはアテがないようだ。


大東隆行氏(公式フェイスブックより)
 ちなみに、大東氏の葬儀の喪主も務めた長男・剛志氏(39)は王将の社員だという。跡目争いということはないだろうが、大東氏がもっと早くトップに就いていたならば、もしかすれば、このような結果にならなかった可能性もある。

 凶弾に倒れた中興の祖に対して、王将ファンが「追悼餃子」といい、哀悼の意をあらわすかのように、餃子を注文するという現象が起こっている。奇しくも連日のように店舗には、客が押し寄せている。まさしく、故人の生前の功績の大きさを物語っているかのようだ。早期の事件解決が望まれる。

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