「新債券王」の異名を取る、米投資家ジェフリー・ガンドラック氏が14日、今年の投資見通しをウエブキャスト上で述べ、株よりも、債券、金に投資妙味があることを示した。
ガンドラック氏
株式市場だが、昨年はS&P500が32.4%の歴史的なパフォーマンスだったが、FRB(米連邦準備制度理事会)が続けてきた債券の買い入れを今年中に終える、と予測。それとともに、金融緩和が終わり、「昨年のような動きが繰り返されるわけではない」とした。
ガンドラック氏は以前から、FRBの終わりのない購入政策が無計画であるとの批判を展開。また、自身の投資運用会社ダブルライン・キャピタルの旗艦ファンド「ダブルライン・トータル・リターン・ボンド・ファンド」は昨年は、資金の流出が相次ぐなど苦戦を強いられた1年でもあった。
「今年は昨年よりも、さらくにボラティリティの激しい1年になるだろう」とも述べている。混乱の際に、物色されやすい金だが、NY金先物は昨年は、-28.7%。しかし、今年は全体的にリスクオフの流れもありそうで、「金、金鉱株に投資チャンスがあるかもしれない」とも語った。予想として、1オンス=1350ドルまで上昇の可能性があるという。
プエルトリコなどのハイイールド債、JCペニーなどの低位株などにも投資チャンスがあるとしている。アップル株は1株=600ドルを予想。
ちなみに、昨年、株式市場よりもホットな相場を形成したビットコインだが、上昇には否定的だった。
日本株については、今回は特に言及なし。ガンドラック氏自身はこれまで、日本株の見通しは強気の見解を示してきた。
米10年物国債利回り