年収164万円だった「サザエさん」波平役の永井一郎さん

年収0円も当たり前?

 同じく人気声優の浪川大輔さんが最近、テレビで語ったところでは、声優業界のすそ野は広く、目指している人は30万人、実際の声優は約1万人、食べていけるのは300人くらい、だという。おそらく、年収0円という人も多いと推測される、ほとんどハイリスクノーリターンの世界なのだ。

 ただ、永井さんの若いころとは少し事情が変わり、アイドル的な人気を博している人も出ている。ちなみに、NAVERまとめには、推定年収ランキングがまとめられており、それは次のようになっている。

1 林原めぐみ 7000万円
2 山寺宏一  2000万円
3 皆口裕子  1400万円
4 井上喜久子 1200万円
4 堀江由衣  1200万円
4 田村ゆかり 1200万円
7 水樹奈々  1000万円
8 関智一   800万円
9 野川さくら 800万円
10 鈴村健一  600万円
※敬称略

 声優だけでなく、タレント、アーティストなど他分野にも進出し、世間の認知も少しは上がってきた。ただ、年収600万円でランクインできるという点では、まだまだ恵まれているとは言い難く、地位の低さの表れだ。

 永井さんに話を戻すが、当時のサザエさんの出演料は1本につき4万3200円。年間52本として224本。源泉徴収税など手数料などが差し引かれ、永井氏に残る取り分は164万円になったという。永井さんの最近の年収はいかほどかは公開されていないものの、後輩たちは遺志を引き継ぎ、声優という職業の地位と年収を向上させるための努力が必要だ。

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