資産30億円以上を保有する超富裕層は世界のどの都市に多く住んでいるのか。2013年時点と、10年後の2023年の予測を英不動産会社のナイトフランクが発表した。1位はロンドンで4224人、10年後も1位の地位を保っている予測だ。2位は東京の3535人、8位に大阪が入った。ただし、10年後には、超富裕層人口は増加するものの、日本の2都市の順位は低下している。
2013年の超富裕層人口と、23年の人口予測は次のようになる。
◆2013年の超富裕層人口
1 ロンドン 4224人
2 東京 3525人
3 シンガポール 3154人
4 ニューヨーク 2929人
5 香港 2560人
6 フランクフルト1868人
7 パリ 1500人
8 大阪 1450人
9 北京 1318人
10 サンパウロ 1310人
◆2023年の超富裕層人口予測
1 ロンドン 4940人 17%
2 シンガポール 4878人 55%
3 ニューヨーク 3825人 31%
4 東京 3818人 8%
5 香港 3502人 37%
6 フランクフルト2091人 12%
7 北京 1872人 41%
8 サンパウロ 1843人 41%
9 大阪 1716人 18%
10 パリ 1656人 10%
日本の超富裕層人口は1万6450人で、10年後には15%増加し1万8974人となる。現状では2割強が東京に集まり、約9%が大阪に集まっている。調査では日本の人口の減少を視野に入れていると見られ、10年後も超富裕層が2都市に住む割合にはあまり変化はない。
ちなみに、資産1000億円以上のビリオネアは2013年は27人だが、10年後は31人となる見通し。
また、以前に公表されているUBSとウエルスXの調査で、資産30億円以上の超富裕層の男性で最も多い職業が金融であることからも、東京、大阪に比べ世界の金融センターであるロンドン、NY、シンガポールなどは将来的にも地位低下が起きにくいとみられる。
また、アジア全体の超富裕層は23年までに43%増の5万8588人となり、北米を追い越す見通しだ。北米の超富裕層は20%増の5万2536人になると予測されている。
アジアでも最も成長率が高い都市は次のとおり。
ホーチミン 90⇒246人 173%
ジャカルタ 345⇒857人 148%
ムンバイ 577⇒1302人 126%
デリー 147⇒1302人 118%
中国もこれらの都市には及ばないながらも、杭州、上海、北京などは高い割合で超富裕層の数が増加している。