実は「株主優待」より凄かった総会の「お土産」、ふぐの詰め合わせなど

 「会社四季報(発行:東洋経済新報社)が、上場会社に定時株主総会のお土産について調査したところ、73%の会社がお土産を用意していることがわかった。株主優待ばかりが話題となりやすいが、お土産に関する網羅的な調査は異例。お土産実施社は、株主優待実施社よりも実は多いのだ。

 同調査は上場会社3533社を対象に、前回の定時株主総会でのお土産と内容についてアンケートを初めて実施した。回答のあった2358社中、1719社の会社がお土産を準備していた。

 この社数は、株主優待を実施している社数1022社よりも多い数字だった。企業が、いかに株主総会参加者に対する会社の関心の高さを示しているようだ。次にその一例を示す。

・サービス業 ゴディバのチョコレート
・サービス業 図書カード2000円分
・化学    シャンプー4000円相当
・建設業   中田屋のきんつば
・建設業   文明堂のカステラ
・情報通信業 Xボックスソフト
・卸売業   牛タンセット
・小売業   とらふぐの焼きひれ
・不動産業  ふぐの詰め合わせ
・証券先物業 とらやのようかん

 お土産は株主優待とは違い各社ともに公表していないために、実態がわからなかったが、優待を凌ぐものも多いことが分かる。例えば優待で人気になる金券類だが、図書カード2000円を例に取ると、小松ウォール工業100株、日神不動産100株などは最低単元株で2000円分がもらうことができる。しかし、三洋堂書店1000株以上、カワニシホールディングス5000株以上など複数単元株を保有しなければ、2000円以上の図書カードがもらえない会社もある。

 また、ゴディバのチョコや、ふぐの詰め合わせなどというものまであるとは実際に参加しなければわからない。さらに、調査に回答しなかった会社の実態は分からないために、それ以上のものもあるかもしれない。

 今後は配当、株主優待、お土産の三つ取りで、実質配当利回りとして換算する考え方があってもいいだろう。

 詳しくは、四季報のオンライン版で15日以降に掲載される予定だという。

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