財団解散のソニー創業家・盛田家が信用を失ったある詐欺事件

出直しも前途多難?

 盛田家は、名古屋にルーツを持つ江戸時代からの老舗造り酒屋である。昭夫氏がソニーを創業してから、その盛田家の中核として資産管理を行った会社がレイケイ。ここは、ソニーの大株主でもあったが、同社を舞台にして英夫氏が展開したビジネスが大失敗し、それが現在でも尾を引いている。

・新潟県の新井リゾート
・米コロラド州のスキーリゾート
・ルクセンブルクに会社を設立しF1のエンジンサプライヤーに


株式会社盛田HPより
 これらの失敗により虎の子のソニー株を失い、そして原点に立ち返って、マルキン忠勇を傘下に入れてジャパン・フード&リカーで出直しを図った。だが、こちらも株式が金融機関に担保に入っていたり、苦境ぶりがわかる。

 また、ヒマラヤ東京の刑事事件の訴訟と、その被害者となった商社が相手の民事訴訟の弁護士費用は盛田アセットマネジメントが支払うことになったのだが、合計約200万円の支払い義務を延ばしていた。

 そのため、昨年、第二東京弁護士会の弁護士から訴訟費用を請求する訴訟も起こされるなど、資金繰りの厳しさが伝わってくる(訴訟はいずれも終結)。

 名門の苦境ぶりは、目もあてることができない状況だ。

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