フェラーリ、私設FBファンページ妨害で提訴される

　伊高級スポーツカーブランドのフェラーリが、21歳のアマチュアレーシングドライバーが開いたフェイスブックの私設ファンページの運営を妨害されたとして、10万スイスフラン（約1530万円）の賠償金を求めて提訴されていたことがブルームバーグの報道でわかった。

　ドライバーはインド系スイス人のサミー・ワセムさん（21）。16歳時の2008年11月16日から、フェラーリの私設ファンページをフェイスブック上で開設した。1年で数多くのファンを得ることに成功し、フェラーリ本社も注目するようになったという。この時まだ15歳だった。

　サミーさんが18歳時に誕生日で自らの利益のためにフェラーリの商標を無断で使ったと、フェラーリが主張し警告を行ったという。また、刑事告訴も行ったそうだ。

　ただし、企業が個人が運営するＳＮＳにどこまで介入できるかという問題は今後もつきまとう。フェイスブックなどのＳＮＳ上で、著作権や肖像権を金銭目的のために使用するのか、あるいは、楽しみやファンとの交流として使うのか、明らかに違う。サミーさんとフェラーリ側で主張が違う。

　根拠のない誹謗中傷、著作権や商標権を侵害するようなものについては、個人のＳＮＳに企業自ら警告を発するケースも増えているが、そうでなければほとんどが目をつぶっていることが多い。

　サミーさんは「フェラーリは子供の夢を奪うことに、良心の呵責はないのか」と話しているという。