結婚したくないことがわかった
「その方は、条件もとても良い方だったので、女性から非常に申し込みが多く、40件もの依頼がありました。でも、1度もお見合いしなかったんです。そして、結局、誰にも会わないまま退会してしまいました。例えば、38歳の女性からお見合いを申し込まれたら、『38歳ということは、すぐに子どもが欲しいとプレッシャーをかけられるのでは?』などと先走って、まだ起きてもいないこと心配してしまうんです」
また、タイミングが合わずに成婚を逃したケースも。「女性はやはりプロポーズしてほしいもの。でも、女性のほうが覚悟を決めるタイミングが早いんです。男性のほうが慎重で決めるのに時間がかかる。そのタイミングがずれて、ご成婚にいたらなかったケースもありました」
何とももったいない話である。もちろん、男女共通して結婚しにくいというタイプもいる。それは「こだわりが強い人」だ。
「持っていたこだわりを手放すことが結婚においては一番大事です。『自分が好きになれるか?』『自分が不快な気持にならないか?』『自分がいい思いができるか?』と、自分を中心にして相手を選びがちですが、結婚は相手があってできるもの。婚活は、逆の立場になれることが大事です」
また、市場価値と自分の価値は別だけど、自分の市場価値を知ることも大切だ。
「結婚相談所に入ってみて、実は結婚したいわけではなかったことに気づいて辞めていく人もいるんですよね。結婚を考えることは、人生を考えること。結果はどうあれ、真剣に結婚と向き合うことは、人生にとっていい結果をもたらすと思いますよ」
信じられないようなオチだが、これも結婚を通して自分を見つめなおしたからこその結論だ。