世界最高峰のマンションと名高い、英ロンドンのワンハイドパークで、インターネットなどブロードバンド環境が悪く通信速度が遅すぎてどうにもならない、という問題が持ち上がっていることが明らかになった。
ワンハイドパークは、キャンディブラザーズの物件で、その名前のとおりハイドパークを借景にした立地にある。100億円超えの物件も多く、1平方フィートあたりの物件単価は9906ドルという世界でも最高額の超高級マンションとなっている。

ただ、ブロードバンドは現在においては、電力、ガス、上下水道と同じくらいに重要な社会インフラとなっているが、ワンハイドパークは全国平均よりも遅いという。
英高級紙ガーディアンによると、ワンハイドパークは10メガビット、英国の平均は18メガビットで、現在はデベロッパーが通信事業者に交渉を行っているのだという。
ワンハイドパークのあるナイツブリッジ地区は往々にして、ブロードバンド環境が英国の全国平均を下回る速度なのだという。工事を行っても、やはり遅いという。
ITU(国際電気通信連合)によると、英国のブロードバンドの普及率は2011年で32.7%、加入者数が2043万件だった。現在は、光ファイバーのブロードバンドが当たり前だが、この高級住宅では当てはまらないだ英国政府は、文化向上政策の一つとしてブロードバンド網整備を掲げていたが、まだまだ十分ではないようだ。
まさか、こんな意外な落とし穴があったとは。
ワンハイドパークは世界でも最高峰のマンションとされているだけに、海外からの購入者が多いとされる。ウラジミール・ドロニン、ナオミ・キャンベルのカップルがいたり、中東、東欧などのオーナーも多いという。それも、オフショア経由で購入した場合が多く、地方税が支払われていないと地方議会で問題になったこともある。そして、昨年は税金の滞納で1件が差し押さえになっている。