世界ベストレストラン50 食中毒「ノーマ」返り咲き

 「世界のレストラン・ベスト50(World’s 50 Best Restaurants)」が発表され、デンマークのレストラン「ノーマ(Noma)」が2年ぶりに1位に返り咲いた。4回目の栄冠。昨年のトップ、スペインの「エル・セレール・デ・カン・ロカ(El Celler de Can Roca)」は2位に後退した。

1 ノーマ デンマーク

2 エル・セラー・デ・カン・ロカ スペイン

3 オステリア・フランチェスカーナ イタリア

4 イレブン・マディソン・パーク 米

5 ヘストン・ブルメンサル 英

6 ムガリツ スペイン

7 DOM ブラジル

8 アルザック スペイン

9 アリネア 米

10 レッドベリー 英

 このランキングは、世界の食通900人の選出委員会が選ぶもので、2002年からスタートしている。ノーマや、閉店したエル・ブリなど5店しか1位になっていない。

 レストランに関して専門的な見識を持つ業界を代表する900人以上の著名なグローバルリーダーから構成され、世界の26に分かれた地域をカバーし、各地域には1人のチェアマンが置かれて、36人から成る評議会がある。この評議会はそれぞれが7票を持っており、少なくとも3票は自分の所属以外の地域に入れなければならない仕組みになっている。また、評議員は毎年10人以上は交代する。スポンサー関係者は投票権はない。


 ノーマは、デンマークのコペンハーゲンの港湾倉庫を改装した店舗で知られる、ミシュラン2つ星店。オーナーシェフのレネ・レゼッピさん(37)は、北欧の天才シェフとして若くから頭角を現し、世界でも屈指のシェフに数えられる一人で、エル・ブリなどを経て、25歳でノーマのシェフ頭に就任している。

 ノーマは昨年2月には、料理を食べた顧客67人が病気になっていることが判明した。当時の保健当局の発表によると、2月12~16日までの間に、ノーマを訪れた顧客が合計78人。そのうちの67人がおう吐、下痢などの症状を訴えたのだという。さらに2月15日には、調理を行っていたシェフの一人も嘔吐、下痢を訴えたという。立ち入り検査で、お湯が出る蛇口はなく、衛生消毒が十分ではなかったことが判明している。

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