「インスタント麺への熱意により、本学の生徒としてあなたを推薦します」
中国・福州市の高校に通う少年が、趣味の“インスタント麺食べ比べ”を評価され、アメリカの名門大学への入学切符を手に入れたことが、中国版の短文投稿サイトの微博(ウエイボー)上で話題となっている。
福州一高校3年生の王さんが入学を決めたのはアメリカニューヨーク州にある、ロチェスター大学。入学許可を伝える通知書には「インスタント麺への熱意により、入学を推薦します。委員会はあなたが優秀で、今後本校の一員としてさらに成長すると確信しています」と記されている。
この通知書を見た王さんの友人がこれを微博にアップすると、ネット上で話題の的に。全米トップクラスの名門校に、インスタント麺の趣味のお陰で入学できることになるとは、王さん自身も思っていなかっただろう。
王さんは、幼少の頃から大のインスタント麺好きだった。もともとは、両親が共働きで忙しく昼間は家におらず、簡単に作れるインスタント麺を良く食べていた事が始まりだったという。中国国内のあらゆるメーカーの麺を食べ尽くし、いつしかインスタント麺を食す事は、王さんの趣味となっていた。
シンガポールのインスタント麺と出会い「世界観がひっくり返るほどの衝撃を受けた」という王さんは、更に日本や韓国のものまで食べるようになった。今やアジアにある全てのメーカー品を一度は食した事があるのだという。
高校を卒業するにあたり、留学の準備を進めていた王さんは、申請書類の趣味という項目に、自分のカップ麺への熱意を書き綴った。このことが、審査員の興味を引く事になったという訳だ。
欧米では伝統的に個性を重視しており、王さんの趣味は審査員にとって独特なものに映ったのではないか。もちろん、前提として十分な学力も必要だが。