中東で人気が高い第2市民権
第2市民権のニーズが最も高いのは、実は中東である。保有者の割合が高いのは、パキスタン、レバノン、エジプト、シリアが上位4カ国となった。元々、政情が不安定であり、政権いかん、あるいは治安状況によっては富の収奪が行われるなど、富の保全を視野に入れている。
一方で、5位の米国はスイス、シンガポール、ドバイなどが人気があり、6位のロシアはキプロスが人気が高い。
◆第2市民権を持つ割合
1 パキスタン 17%
2 レバノン 15%
3 エジプト 7%
4 シリア 7%
5 米国 7%
6 ロシア 6%
ちなみに、昨年財政危機が起きたキプロスだが、全人口の1割がロシア人とも言われるほど。第2市民権プログラムは次のようになっている。不動産70万ドルを購入、その上で以下から1つを選ぶ。
・70万ドルの債券(科学技術振興の目的)購入
・700万ドルで、企業、不動産、金融資産などいずれかに投資
・700万ドルを、3年間キプロスの銀行に預ける
そうした点から考えても、英国、米国は税率が高いものの、ビザの人気は相変わらず高い。ロンドン、NYの不動産価格上昇が続いているのは、こうしたことも要因であり、政情の安定、教育水準のレベルの高さで今後も人気で有り続けるだろう。