米大富豪のハーバード大率11%、エリート校率45%

 富裕層たちの学歴が一般に高いことは知られるが、米国の大富豪のエリート校出身率は約半数で、米国のダボス会議出席者では約3分の2に上ることがわかった。また、米大富豪のハーバード大率にいたっては10%以上となった。

 この研究は、デューク大学のリサーチサイエンティストのジョナサン・ワイ氏が行ったもので、フォーブスの長者番付に登場するビリオネア、さらには、同誌が選出するパワーエリート、ダボス会議出席者たちをカテゴリー別に分類して調査した。

 ワイ氏は「高度な教育を受けることが、富と権力を掴むための重要な意味を持っている」と結論づけている。




 上の二つの図表は、各カテゴリーの学歴を示しているが、影響力のある男性は、ほぼエリート校の出身者で占められている。

 また、同じ女性でも、影響力ある女性とビリオネア女性では、前者が学歴レベルが高いのに対して、後者は、相続や未亡人というケースも多く学歴は弱い傾向を見ることができる。

 一方で、ビリオネア自体は、セルフメイド、相続の両タイプとも決して高いわけではない。むしろ、一発逆転の叩き上げ型も少なからず存在していることになる。




 上の二つの図表は、カテゴリーにプラスして分野別で分類されている。ビリオネアで最も多いのが、テクノロジー系で、58.7%がエリート校出身だった。次いで、投資、経済、医療・ヘルスケアとなっている。

 ハーバード率は、投資16.6%、経済14.1%、テクノロジー9.8%の順で高くなる。

 平均資産額は、テクノロジー系が最も高く5.31億ドル、次いでファッション・小売系の4.95億ドル、鉱工業系の4.81億ドルとなる。

 米国は名門校が多いという事情があり、米国の大富豪は約半数にあたる44.8%がエリート校出身者だ。投資系に限っては71.2%がエリート校出身者で占められている。

 これが、米国以外に限れば、エリート校出身者は全体では29%にとどまる。テクノロジー系は56.1%を占めるが、他のカテゴリーのエリート校出身率は決して高くない。米国とそれ以外では、データ上、教育環境に差があるという見方もできなくはない。

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