離婚解決金としては人類史上最高額となる45億ドル(約4550億円)が言い渡された、ロシア大富豪のドミトリー・リボロフレフ氏。これによって離婚大富豪となるエレナ夫人。フォーブスの世界長者番付にあてはめれば、337位前後にランクインされる計算だ。
勝利の裏には、私立探偵とスパイを使い夫の不倫の証拠を集め、大金を勝ち取ったようだ。
2008年から争われてきたこの訴訟だが、請求額が61億ドル。当時の夫の資産額の半分に相当した。そして、現在の資産総額は88億ドルのため、資産総額の半分の支払いを認めたに等しい。
夫はたび重なる不倫を行っていたとして、早くから探偵を使い時には女スパイを使って証拠集めをしていたしていたことを、現在の在住先のスイスメディアに語っていたこともある。おそらく、相当な金額をつぎ込んでいたことは想像に難くない。
夫側も対抗措置を取ろうと、ドナルド・トランプ氏から購入した1億ドルのフロリダの大邸宅を奪ったり、指輪を奪ったとして警察沙汰にしたこともあった。また、2人の娘の信託財産を作ったり、娘名義で8800万ドルの超高級コンドをNYに購入するなど、あからさまな資産離脱は見苦しい印象も与えた。
昨年、もう一人のエレナ氏が、夫との戦いに勝っている。
世界最大級のFXヘッジファンド会社「Ikos」の設立者エレナ・アンブローシャドゥ氏で、前夫であるマーティン・カウアード氏との間で争われていた件だ。投資のソフトウエアの権利について争っていたが、ロンドン高裁は、妻側の主張を認める判決を出している。
こちらも運用成績が落ちた際に夫婦仲が悪くなり、夫の女性関係などを突き止め、バカンス中に解雇するという非情な人事を行った。この2人の戦いの中でも、エレナ氏が女スパイを雇い証拠を集めていったという。
不貞な行為、つまり不倫の兆候を見破るのは妻にはたやすいこと。金をつぎ込めば証拠ぐらいはすぐに集まるということだ。