トイレ掃除で年収がアップ、嘘か本当か

 トイレ掃除と金運という両者の関係はいかなるものなのか。このたび、また新たな調査結果が明らかになった。

 トイレ掃除の頻度と年収の関係はどうなのか。大王製紙の調査によると、年収600万円未満の人が週1回が80.0%に対し、年収600万円以上の人が86.4%と6.4ポイント多いという結果になった(全国既婚女性310人が対象)。


 根拠は示されていないが、発表文には「年収が比較的高い人はトイレ掃除を頻繁にしている人が多いようです。トイレをきれいにすることで良い運気を呼び込んでいるのかもしれません」としている。

 さて、2011年にはライオンが「トイレの清潔さに関する比較調査」として調査。ピカピカトイレ派と残念トイレ派に分けて、金運が良いかどうかを質問した。すると、結果は、前者が42%だったのに対して、後者は22%だった。年収も前者が261万円に対して、後者は237万円という結果となった。

 以上の民間の2つの調査結果からは、トイレの掃除頻度と金運との間に関係性は少しはありそうだ。

 映画監督でお笑いタレントの北野武さんや、宝くじの高額当選を15回以上も記録する上坂元祐さんもトイレ掃除を欠かせなかった、というような有名人のトイレ掃除のエピソードが紹介されたからだと思われる。

 また、自動車用品大手イエローハット創業者の鍵山秀三郎氏は、創業時からトップ自ら毎日素手でトイレ掃除を続けたと言われ、現在でもそれは継続されているそうだ。そのエピソードが広がり、「日本を美しくする会 掃除に学ぶ会」というNPOも立ち上げられるなど、ある種の世論は形成されているようだ。

 筆者がこれまで訪問した「金持ち」の自宅でトイレが汚かった例は皆無だった。たまに、金持ちの息子たちが一人暮らししている場合に汚いことはあるが、それほどない。ただ、都内のある不動産投資家は「利回りだけでなく、水回りを重視する」と口にしていたこともある。結果として、水回りが悪いと後でメンテナンス費用が掛るために、金を失うという理由らしく、合理的である。

 トイレ掃除と金運の根拠として、風水が出てきたり、成功者のエピソードなどが用いられることが多い。今回の調査でも少しながら違いはあったが、実際はどうか。

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