「ルイ・ヴィトン命」中国が米国の3倍

 仏高級ブランドのルイ・ヴィトンについての国ごとの意識調査で、中国が最もルイ・ヴィトンしか買わないという「ルイ・ヴィトン命」の割合が高いことがわかった。

 この調査は、市場調査カンタージャパンが、ルイ・ヴィトンの、日本、中国、アメリカ、フランスの4カ国で、それぞれ消費者の意識を比較したもの。4カ国の18歳から65歳の男女で、過去12ヵ月の間にデザイナーブランドの洋服やアクセサリーを購入し、かつ洋・服を買うことに興味のある人。日本、米、仏はそれぞれ400人、中国は300人。


 ルイ・ヴィトンは、世界最大のラグジュアリーコンゴロマリットLVMHの中核ブランドであり、ミルフォード・ブラウンのブランド価値ランキングのラグジュアリー部門で9年連続1位にも輝いている。

 そこで発祥の地であるフランス、消費を支える日米中4カ国の間でどのような意識差があるのか。結果は次のようになった。

◆ルイ・ヴィトンの認知・使用経験がある
日本87
仏 87
中国79
米 77

◆ルイ・ヴィトンは購入の選択肢に入る
日本53
仏 45
中国51
米 38

◆ルイ・ヴィトンしか買わない
日本12
仏 5
中国18
米 6

 特にルイ・ヴィトンしか買わない、という問いに対して中国は、仏や米の3倍という結果となっている。

 その中国国内だが、そうした消費者の気持ちを逆手にとって、「バッタもん」が横行しており、これが少なからず同社の業績に影響を与えているともいう。ATカーニーの調査によると、世界のラグジュアリー消費の3分の1を中国の上位2%層が支えているとも言われる。偽物を買うということではなく、偽物氾濫を嫌ってのブランド乗り換えや買い控えもあるそうだ。

 さらに、ルイ・ヴィトンなどは共産党幹部への進呈物として重宝されてきたが、習近平国家主席が、汚職防止のためにも倹約を提唱したことで、消費に一定のブレーキ効果が出ているようだ。

 ただ一般人には制約がなく、購入したければ今後も買うだろう。

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