不動産を購入する際に重視する要素として、中国人は以前に有名人が住んでいたかどうかという点を比較的気にする傾向があることが、サザビーズが発表したラグジュアリーライフスタイルレポートで明らかになった。もちろん、ロケーションを最大関心要素とする点は当然だが、売却時の価格形成に付加価値が付く点を重視しており、なかなか抜け目がない。
同リポートによると、本宅とセカンドホームのそれぞれの重視する要素を挙げているが、以前に著名人が住んでいたという点を重視する割合は、米、英、中、ブラジルの4カ国別では次のとおり。
米
本宅 18%
セカンド 10%
英
本宅 12%
セカンド 1%
ブラジル
本宅 10%
セカンド 5%
中国
本宅 26%
セカンド -
また、本宅へのこだわりとしてはエコ志向が48%、欲しい設備としては、アートなど芸術品が展示したり保存できるものだという。単に所有物を誇示したい欲求なのか、芸術志向が強いのかは、この調査からは何とも言えない。
さて、有名人が以前住んだことのある家は、実際の価格形成では、それなりの価格上昇要因というか下支え要因となることも多い。不動産エージェントも必ず付加価値要因として、買い手には伝える。もちろん、それで買うかどうかは別の話だが。一方で、ロケーションが良くとも、事件を起こした有名人や、自殺した有名人たちがオーナーだった家は、マイナスが増幅されて買い手がつかないことも反面ある。
日本で重視される要素の傾向としては、次のようになっている。
・ウォーターフロント46%
・プライバシー11%
・山(もしくは高台)9%
・リゾート7%
プライバシーという要素は他の国にはなく、セカンドホーム選びにおいても解放感を持ちつつも、周囲とは適度な距離を保ちたいとの思いが見えてくる。