メディカルツーリズムは、最も多いのが欧米で47%。国別ではスイスが最も選ばれて59%、次いで米国の22%となる。他には28%はアジアを選び、その中では日本が44%でトップになっており、次いで香港が24%となった。中国国内は16%にとどまっている。
その主な目的は療養で39%、次いでメディカルチェックが34%、アンチエイジングが21%となった。他には、自分自身のためではなく、両親のためという回答もあり、これは25%に上った。
日本はメディカルツーリズム後進国とも言われてきたが、関東圏では、千葉県の亀田総合病院、東京のミッドタウンクリニック、虎の門病院などがよく知られる。旅行代理店と提携して、中国人富裕層向けのツアーを行う医院もあり、今後も実績を積みそうだ。一方で、言語など不安視される面もある。
中国人富裕層は今後注目している旅行地として、名前を挙げているのは南米だ。特にボリビアが36%、キューバ、メキシコ、他にはアフリカも注目されている。
ごくわずかだが、7%は宇宙旅行にも興味を持っている。44%は宇宙から地球の景色を見てみたいということらしい。宇宙のスリルを味わってみたいという人も18%いた。
また、海外と言えば、子供の進学。富裕層の海外進学は平均は18歳だが、中国は平均16歳と若く、行き先の28.7%が英国となっている。そして4年制大学は米国の大学を卒業させるというのが36%と最も多い。
将来的な海外移住について、60~64%が考えている。さらに15%は海外永住権を取得して、中国国籍の放棄も考えている。
中国人富裕層への贈り物でも旅行が台頭している。かつては次のようだった。
男性への贈り物=赤ワイン、高級時計、ウィスキー
女性への贈り物=ジュエリー、ファッション、高級時計
しかし、これらに次ぐベスト4に旅行が出てきており、最近では超富裕層ほど旅行を女性に贈る傾向があるのだという。今後も中国人富裕層の旅行需要は大きくなりそうだ。
次ページに中国人富裕層が好きな高級ホテル十傑を掲載しておく。