富裕層のソーシャルインパクトへの関心で日本は平均以下

40歳以下の若手は新たな手法を創意工夫
 具体的に誰のためかと言えば、個人や家族、家族や子供が上位1、2位となり、社会貢献を上回った。もちろん、結果として社会貢献になればと考えていることは間違いないだろう。節税など経済的な要因は5番目と決して高いわけではない。自らの利益を最優先というわけではないようだ。


 では、社会変革を何のために、何の分野で起こしたいと考えているのか。ヘルスケア、教育、子供の福祉が上位3位を占めた。やはり次世代の子供たちのために何かをしたいということのようだ。

 他にも食料、エネルギーなどの社会問題から、文化・芸術の保護や、格差是正など様々だ。そして、それらを実現するために何を行っているのか。今年2014年第1四半期で行っていることは次のとおりだった。

投資の選択肢を作った。
慈善団体への継続的な関与
無償でコミュニティアなどで働く
活動するための専門性を磨いている
システムや仕組みづくり

 世代でも特徴があり、60歳以上の人は、現在の活動を続けていく傾向にあり、40歳以下の若手になれば新たなアプローチを考えようとする傾向にあるという。

 例えば、グーグルのラリー・ペイジCEOが寄付よりイーロン・マスク氏への投資の方が世の中のためになるとの発言を行ったこともある。このように若い世代は新しい対象や方法を今後も見つけ出していくことだろう。

 継続的な活動を行う上では、投資的リターンを欲しがる場合や、財務的リターン、
つまりタックスプランニングも目的としている場合もある。

 ウエルスマネジメント会社は資産保全や運用に関する助言をしているが、超富裕層のソーシャルインパクトに関するアドバイスは期待満足度は、理想よりも約15%低いという感想を持っている。実に4割以上が満足するサポートを受けていないと感じているようだ。

 ソーシャルインパクトの実現のために、ウエルスマネージャーにもっと適切なアドバイスをもらいたいと考えている。

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