「世捨て人」、ドイツ一の大富豪が94歳で死去

 ドイツ一の大富豪カール・アルブレヒト氏が16日、94歳で亡くなったことがわかった。地元ドイツ紙などが伝えた。総資産は259億ドル(約2兆7000億円)ながらも、表には姿を現さない「世捨て人」でもあった。久々に聞かれた動静が皮肉にも死去というニュースだった。


アルディ(独エッセン、1930年当時)
 世界に約1万店舗を持つ小売チェーン店「Aldi(アルディ)」を創業したアルブレヒト氏は、第二次世界大戦で従軍経験を持つ。終戦後に兄弟でディスカウント店をスタートし、そこから現在の規模にいたっている。

 のちの1971年には、弟が誘拐される事件が起きたことで、深いショックを受けたといい、その後の人生に大きな影を落としているようにも思われる。その後は公の場に出る機会は自重するようになってしまった。現在はアルディとも直接の関係はなくなっており、晩年は自分専用のゴルコースで趣味のゴルフを楽しんだりして過ごしていたとも言われる。

 2012年に長男のベルトルト・アルブレヒト氏が58歳で亡くなっている。現在は、2人の子供と6人お孫がいる。医療研究の財団を立ち上げている。ドイツの相続税の最高税率は50%。

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