15億円現金払いして守った相続資産
小佐野家はカリスマの賢治氏に子供がいなかったために亡きあとは、国際興業HDを兄弟に継がせることとなった。原告・敏子氏の夫が小佐野家の四男・政邦氏、その後は二男・栄氏の長男である隆正氏がそれぞれ継いでいる。
長男・賢治
二男・栄(長男・隆正)
三男・定彦
四男・政邦(妻・敏子) 千砂、匠、弾は娘と孫
※敬称略
主張によれば、隆正氏が原告の敏子氏らに、事実とは異なることを吹きこんで、一族の利益をすべて自分の手にしたことが争いの発端だとしている。ただ、その国際興業HDの株式は原告にとっては何としても守らなければならなかったものでもある。
というのも、政邦氏が亡くなった後の相続の際には、現金をその支払い原資に充てて株式でできるだけ多く残すことに努めたからだという。相続税の支払い総額は41億円に上る。
そのうちの15億円を現金払いで納税に充てているほどだ。
血族内で起きた莫大な資産をめぐる争い。被告側も争う構えを見せており、今後が注目される。