米大手ヘッジファンド運用会社パーシング・スクエア・キャピタルは、新規株式公開(IPO)を目指すことを明らかにしている。投資家向けの書簡で触れているもので、常に解約の危機に晒される業界に一石を投じる。
米バリュー・ウォークに掲載された書簡によると、年内中にもロンドン証券取引所への上場を目指すという。その中で創業者ビル・アックマン氏は「アクティビストは影響力を行使していくためには、償還リスクは避けて通りたい」と述べている。
2009年には大量の償還が出たために、本来は投資に回るはずだった資金をフルに使うことができず、解約用の資金を常に用意しておかなければならなかったという現実にも触れている。この年は41%のリターンが出ていただけに、悔やまれる。
パーシングの上場計画の話はこれまでにも出たことがあり、2009年以降は計画を練っていたと見られる。
業界では、パフォーマンスが悪くなれば償還制限を設定し始めるヘッジファンドも多く、リターンが出れば20%前後の成功報酬を取り、毎年の手数料も数%取るということもあり、機関投資家からの圧力を受けてもいる。業界内でお、償還制限をもうけることに対しては反対意見も出ており、業界大手パーシングのIPOは注目を集めそうだ。