米国の学費の値上がりは右肩上がりが続くが、私立小学校への入学率が高い都市と、世帯年収は高い地区だが効率の割合が高い地区が、トゥルリアの調査結果で明らかになった。中には大学に入るまでに1億円掛るようなケースもあり得るため、住宅費と合わせて教育費は親にとって大きな負担となる。
12歳未満の子供を持つ成人の3分の2以上が家を選ぶときの要素として、学区選びは重要な要素の一つである。まず、世帯年収ごとの私立小学校に通わせる割合は次のようになる。
20万ドル以上 26%
10万~20万ドル 14%
5万~10万ドル 9%
5万ドル未満 6%
カトリック系の学校は7000ドル、その他の宗教系が9000ドル、宗教系ではない私立学校は2万2000ドルに達する。仮に2人以上の子供を年間で200万円以上の学費のかかる私立小学校に通わせれば、相当な費用になる。例えば、NYマンハッタンにあるドルトンスクールのように4万ドルの学費が必要なところもあるが、こうした学校に複数の子供を通わせれば大学に入るまでに1億円以上の費用になる達することもあり得る。
ここでは、私立小学校に入れる割合が高い都市、私立に行く割合が高い住所。その一方で、年収は高いが私立に行く割合が低い住所のランキングを並べた。
◆私立小学校への入学率が高い都市
1 ニューオーリンズ 25.1%
2 ホノルル 20.7%
3 サンフランシスコ 19.9%
4 バトンルージュ 19.1%
5 フィラデルフィア 18.4%
6 ウィルミントン 17.6%
7 クリーブランド 17.5%
8 ミルウォーキー 17.0%
9 シンシナティ 16.9%
10 セントルイス 16.7%
◆私立小学校への入学率が高い住所(郵便番号)
1 10952 モンゼイ ニューヨーク 86%
2 64113 アーマーヒルズ カンザスシティ 81%
3 08701 レークウッド エジソン 78%
3 19807 グリーンビル ウィルミントン 78%
5 70124 レイクビュー ニューオーリンズ77%
6 20008 アッパーコネチカットアベニュー ワシントンDC 73%
7 38028 イーズ メンフィス 73%
8 10128 アッパーイーストサイド ナッシュビル 72%
8 37215 グリーンヒルズ ナッシュビル 72%
10 11516 シダーハースト ロングアイランド 70%
◆世帯年収は高いが私立小学校に行く割合が低い住所
(郵便番号、地区、州・郡、私立入学率、住宅価格1SFあたり中央値)
1 10514 チャパクア ニューヨーク 2% 326ドル
2 11753 エリコ ロングアイランド 2% 340ドル
3 08536 プリンストン エジソン 3% 202ドル
4 01719 ボックスボロー ミドルセックス4% 185ドル
4 02466 オーバーンデール ミドルセックス 4% 354ドル
4 60564 ネーパービル シカゴ 4% 155ドル
7 07028 グレンリッジ ニューアーク 5% 243ドル
7 01788 ウェーランド ミドルセックス 5% 288ドル
9 77094 グリーントレイル ヒューストン6% 131ドル
9 01730 ベッドフォード ミドルセックス6% 308ドル
トゥルリアによると、私立小学校の学費は年間平均10940ドル。仮に30万ドルの家を抱えたとして、毎月1326ドルの住宅費用が掛り、私立小学校にも毎月912ドルの費用が掛る。毎月20万円以上は、住宅と子供の学費に取られてしまうということになり、年収1000万円、2000万円レベルではなかなかしんどいことがわかる。