読者の富裕層比率1.4%の朝日新聞の今後

 「吉田調書」「吉田証言」に関する報道などで激しい世論に晒されて朝日新聞が厳しい状況に追いやられている。実は購読者の1.4%が富裕層で、これは日経新聞に次いで多い比率。富裕層比率と現状の経営から将来を見てみる。

 クオリティペーパーと言われるにはそれなりの理由があるわけで、読者層がそれを表している。まず全国紙主要各紙の購読者の金融資産データを見ればそれはわかる。

◆各紙の読者の金融資産額
       平均    1億円以上
・日経新聞 2195万円  3.0%
・朝日新聞 1733万円  1.4%
・毎日新聞 1583万円  0.9%
・読売新聞 1464万円  1.2%
※全国新聞総合調査、各社媒体資料より


木村伊量社長のおわび記事(朝日新聞デジタルより)
 純金融資産1億円以上の富裕層は日経新聞で3%。次いで朝日新聞が1.4%と多くなっている朝日は発行部数は約780万部で、その1.4%で単純計算すれば約11万世帯が富裕層読者世帯ということになる。日経は約300万部で約9万世帯となり、朝日の方が富裕層世帯が多くなる。

 ちなみに、朝日の媒体資料によれば、朝日、日経の両紙は併読されることも多く、その割合は15.3%で、朝日新聞に広告を出稿すると、日経購読者の15.3%を同時にカバーできるのだとしている。

 加えて属性データでは、日経の媒体資料では、意思決定層のビジネスパーソンへのカバレッジ率は、日経新聞が86.4%、朝日新聞が39.6%。朝日読者の約4割が意思決定層ということがわかる。

 では年収データを見てみることにする。

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