非ファミリー企業を上回るリターン
ドイツのフランクフルト証券取引所上場のDAXファミリーインデックス(同証取の一族経営の代表的な銘柄を集めた指数)と、DAXインデックス(同証取の代表的銘柄を集めた指数)を比べた結果、前者の方が株価のパフォーマンスが優れていたことが明らかになっている。例えば一族経営の企業ならば、フォルクスワーゲンは782%、BMWは190%などがある。両方のインデックスの差は実に79%と開いているのだ。
そして第三に、ブランドが挙げられる。トップから従業員にいたるまで社会的評価、信用を常に意識しており、それが良い面を与えているようだ。
その一方で一族経営はリスクも抱えている。それは、縁故、跡目争いなどだ。第二世代に入った企業はすでに、その点はクリアしている場合が多いが、ロレアルのベタンクール家は当主が認知症となっていることもあり、親子の間の確執は修復不可能ともなっており、今後の株式の移動もあり得るか。