1.8億円、ロマネコンティ史上最高額で落札、1杯あたり19万円

 競売大手サザビーズは、4日香港で行われたロマネコンティ(ボトル114本)のオークションで1255万6250香港ドル(約1億7740万円)の史上最高額となったことを発表した。1グラスあたり換算で1万3768香港ドル(約19万円)。2014年のワインのトータル取引高で4570万香港ドル(約6億5000万円)となり、こちらも過去最高だった。


サザビーズのオークションの模様
 サザビーズは落札者について、アジアの個人投資家という以外には明らかにしなかったが、中国人投資家だと見られる。

 同社は落札結果を「ロマネコンティのスーパーロットが出品される機会は貴重。これまでの記録を更新するにふさわしいもの」としているとおり、記録更新はほぼ確実視されていた。これまでの記録は2006年にNYで行われたサザビーズオークションで105万ドルだった。

 また、今回は「A66マグナムコレクション」(アンリ・ジャイエ)=所有者は米ネットスケープ創業者ジェームズ・クラーク氏=も出品され落札されている。こちらは、820万香港ドルだった。

 「2013中国ワイン報告」によると、中国富裕層のワインに対する知識は貧弱なものだということが判明している。半分以上が「自分のワインの知識はごく一般的なものだ」と答え、27%が「全く理解していない」と答えているのだ。そして、たった9%が「自分は熟知していて、十分にワインを楽しんでいる」というものだった。

 中にはワインシャトーの買い取りまで行う猛者も出現しているが、実は中国富裕層がワインを選ぶときに基準としているのがフランスの5大シャトーといったブランド名で選んでいるのだ。その割合が28%、年代で選ぶ人は24%だった。

 英ケンブリッジ大、仏HEC経営大学院の合同研究では、1899~2012年までの期間の投資利回りは、ワインが国債、アート、切手よりも高く4.1%であることが研究で明らかになっている。

 ワインの味はわからなくても、投資の目利きに優れる中国人が今後もワインオークション市場を盛り上げていくことだろう。

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