山口組元大幹部に渡っていたリクルート株9億円分は紙くずに?

株券が有効ならば時価9億円に

 江副育英会からの株券流出の詳しい経緯については、
ゆかしメディアで以前にも掲載したとおりで、A氏がリクルートHDに対して、名義書き換えを求めた訴訟を起こし、それが認められている。

 その後の対応だが、リクルートHDは、指定買取人を選定し、A氏から株券を買い取っている。つまり、株主名簿ではその買取人が株主になったことが判明しているが、同社は、この株券の現状については、回答を差し控えた。

 元幹部の訴えに話は戻るが、発行済み株式数6億139万9740株、資本金30億264万円から算定して、14万9782円としている。3億円以上で購入していると考えられるため、この数字だけを見れば本当に紙切れ同然になってしまったという感はぬぐえない。

 ただ、実際に現在の価値に置き換えるべく計算をし直すと、リクルートHDは今年7月に1対10の株式分割を実施しているために、3万株は実質的には30万株に。30万株に公開価格3100円を掛ければ、9億3000万円ということになる。

 もしも、3億円で購入していれば計算上は3倍以上に値上がりしたことになる。

 ただ、この訴えは原告側が不利ではないか、との見方が強い。

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