ロンドン高級不動産の取引20%以上減少、増税、バブル視野か

 富裕層に最も人気の不動産であるロンドン中心街の高級住宅地の第3四半期の取引と取引額が、20%以上も減少したことが直近の調査結果で明らかになった。

 英ストラット&パーカーの調査によると、取引は14年第3四半期は前年同期比の21.1%減少となった。取引額は27.1%減となった。特に戸建て、地区ではナイツブリッジとベルグレイビアで顕著な数字が表れている。

 200万ポンド~500万ポンドの取引が特に減少しているが、高級住宅の取引額は次のようになる。

◆取引金額
     200万未満  200万~500万未満  500万以上
2013年3Q 6億9700万  6億900万      5億8200万
2014年3Q 5億5200万  4億4400万     4億9400万
       -20.8%  -27.1%      -15.2%
5年3Q平均 5億90万   3億6600万     3億1400万
※単位:ポンド

 また、地区別、戸建て・マンション別で見てもその傾向はハッキリと表れている。

◆住所別の販売件数と販売額
      チェルシー    ケンジントン    ナイツブリッジ  
      南ケンジントン  ノッティングヒル  ベルグレイビア
      フルハム  
2014年3Q  353件       303件        92件
5年3Q平均 -23.1%     -1.9%       -31.7%

2014年3Q  6億5900万     5億8800万      2億4200万
5年3Q平均  -6.7%      24.0%      -29.7%

◆14年3Qのマンションと戸建て別取引件数(前年同期比比較)
マンション  -22.3%     -19.8%      -34.7%
戸建て    -48.0%     -18.9%      -53.1%


ケンジントンの高級住宅街
 2008年以降、中東、ロシアなど外国人富裕層を中心にロンドンの高級住宅街は買われるようになり、そこに中国人富裕層が加わりロンドンの不動産はバブルとなっていた。その状況に対して、現政権は、2013年から200万ポンド以上の不動産に対しては、14万ポンドを課税する抑制策を取った。

 さらには、転売を目的とする中国人富裕層も多いことから、外国人が保有する場合はさらに厳しくキャピタルゲイン税も課していた。それでも抑制に大きな効果は表れなかったものの、さすがに夏ごろから陰りが見え始めた。

 考えられる可能性としては、過熱ぶりの警戒感、利上げ見通し、来年の総選挙での政権交代によるさらなる増税策などが視野に入っている、といったあたりか。

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